日雇いバイトに行って来た。
登録説明会の会場に開始時間の10分前に着いた時、友達と二人で来ている大学生が説明会の部屋の前に立って雑談していた。就職活動や単位の話をしていたので大学生とすぐにわかった。
始まるのを待っているんだなと思ったがドアが開け放たれていたので覗いてみると中はオフィス。会議室のようなスペースもない。誰もこちらを見もしない。でも「登録説明会はこちらです→」と廊下の壁に貼ってあるので私も部屋の前で待つことに。
ところが始まる時刻になるまでも時刻になってからもだーれも出ても来ない。場所が違うのかと思い、オフィスに入って「登録会は2時からですよね?」と若い女の子のスタッフに聞くと、オフィスの中の小さなソファを指して「あちらで書いてください」と時間のことなんか気にもとめていない様子で登録の用紙を渡す。
あらあら?と思っているとそのやりとりを聞いた二人の大学生も「登録を…」と入ってきた。なんだよお前ら、ボサーっと立ってただけかよ!私も最初にスタッフかこいつらに聞けばよかったんだがみんななんてイイカゲンなことよ。その後やはり大学生くらいの年齢の女の子が遅刻してやってくるし。
さて、その紙に私は、書かなきゃいいのに経験のある仕事の欄に「倉庫内軽作業」と書いてしまい、個別に面接の時に「倉庫内軽作業でも大丈夫ですか?」と聞かれる。「イヤじゃないですけどやたら遠いところが多いので近いところなら…」と言ってしまった。
つい、意地を張ってしまったのだ。だって、私の前に書き終わって個別面接していた例の大学生の男の子のひとりが「作業はやったことあるけど体力的にキツイのでやりたくないです」と言っていたのを聞いたから。はああ???である。
見た目、体格もごく普通。特に痩せているとか小さいとか体のどこかが不自由そうだとかいうこともない。どういう作業のバイト経験があるのか知らんが、こういう登録バイトでは土木現場などの過酷な現場はない。せいぜい箱の梱包と移動くらいだからたいしたことはないはずだ。あんたたちくらいの年齢の男子が一番肉体労働するべきなんじゃ!こら!思いっきり偏見ですがあんたたちはこれから就職してホワイトカラーになっていくんですね。いや、別に責めるようなことじゃないかもしれませんが。末端の現場をほとんど知らずに給料いっぱいもらうようになるんですね。
用紙を書く間もベチャベチャおしゃべりしてるし、あームカつく。が。いちいち使えねーお子様に腹をたてていても仕方ない。スタッフに「でもティッシュ配りでお願いします」と私にしてははっきりと言って、明日仕事があればやりたいと言って帰宅。
しかし、夕方電話が掛かってきて翌日ティッシュ配りではなく、結局、倉庫内軽作業に行くことになった。
「ティッシュ配りの仕事が少なくて…近場ですから」と言うので詳しく突っ込んで聞いてみるとやっぱり駅からバス。それも9時始業なのに7時に家を出ないといけないスケジュールになっている。仕事選んでる場合じゃないしもんくを言うのも面倒なのでやることにした。
行ってみてわかったが、駅で他のメンバーと待ち合わせて点呼して(点呼係になっている人は気の毒。会社がイイカゲンなので名簿に名前がない人がいたり人数が多くてバタバタ)バスに乗って現場で入館チェックして備品を借りて着替えて各部署に振り分けられて…ってやってると慣れない人だらけだし時間が必要ってことなのだ。
仕事は小さな箱物の作成と梱包。ライン(流れ作業)である。私はたまたま一人で黙々とやる別の仕事に回されたので比較的楽だったけど、慣れないうちはラインの中に入っての作業はキツイ。
ずっと来ているらしい慣れたオバチャンにいろいろ言われるからである。仕事をスムーズに失敗せずできるように事細かにアドバイスしてくれるわけである。もちろん、それはいい。やたらと張り切って元気に威勢よく叫ぶ人にはちょっと閉口するけど、基本的に楽しんでいて明るいし。
でも、人によってはやたらきつい言い方をする人がいるのだ。
「あー!もう!!誰がそんなことしろって言った?!」とか「ちょっとーどうして私のところにこんなの回ってくるのよ!」とか「そこにいないで!じゃまだから!」とか。
私もいきなり「余計なことしないで!」と怒鳴られたので「やってません!!」と言い返す。売り言葉に買い言葉。自分でもよく言ったなーと後から思う。
それにしても「余計なことしないで!」ってすごい台詞だ。棘だらけ。不機嫌に怒鳴る。どうしてそんなにイジワルな言い方できるんだろう。確かに急いで繰り返し同じ単純作業を失敗なくやらねばならず慣れない新人が毎日来てイライラギスギスしてしまうのもわからなくはないけど。
私にはそんな台詞を叫ぶ場面なんてそうそうない。だからいい勉強になったかも。芝居の。
イジワルで不機嫌な人がどういう状況下で暮らしているのか知らないし、心の底で何を考えて何を感じてきたのか知らないけど、どんなに貧してもどんなに寂しくてもどんなにひどい目にあってもああはなりたくないなー。
姑があんなんだったら地獄だろうなー。絶対お嫁に行きたくないわ!
面食らったり、反対に冷静に観察したりしながらとにかく一日やった。
数日後日払いで給料をもらいに行く。たった一日分だが、嬉しかった。
でも毎日はイヤだ。高時給ならまだしも拘束時間が長く交通費も1,000円以下は自腹。1時間以上タダ働きってことです。給料取りに行く電車賃だってもったいないし。昼食についても会社からはなにも言われず、もしやと思わなくもなかったが自分で用意していかないとコンビニだってちょっと離れたところにしかなく、食堂もあるらしいが教えてもらえず、休憩室は人がいっぱいで入れないのでロッカールームにベタ座りで食べるような状態。
そんなことは慣れてしまえばたいしたことではないけど、知らないところに行くわけだし行く場所によって状況は違う。派遣する会社がもう少し事前に説明してくれてもいいはずだ。腹が立つ。きっとやつらは知らないんだろう、現場を。行った事がないかもしれない、一度も。あ、あんまり詳しく言うと行く人が減るからか。
それでも頑張って今月中あと数回はやる。「ティッシュ配り!」と言い張ることにする。事前に聞いておきたいことはこちらからガンガン聞けばいい。遠慮したりええかっこしてる場合じゃない。
贅沢を言えばキリがない。どんな職場に行ったって不満は少なからず出る。だいたいは仕事内容より人間関係の問題の方が大きい。それをいつも気に留めていないとはかどる仕事もはかどらない。人間関係にもう少し重きを置けば、問題が生じても前途多難でも改善して行こうとか話し合おうとかいう気持ちにもなるだろうに。諦めずに。
なんて、マジメすぎるのかな。甘すぎるのかな。ただの理想論かな。自分もやってないもんな。
なんだか泣けてきたぜ。
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